鉄道旅行をする方なら知らない人はいない「青春18きっぷ」。
JR在来線の普通・快速列車に5日間乗り放題で12,050円という、とてつもなく破格のフリー切符です。
お得な分制約も多いですが、その制約をいかに乗り越えて旅程を組むかというのも、青春18きっぷの醍醐味です。
ですが社会人になるとまとまった休みが取りにくくなり、青春18きっぷの効力を最大限に活かした旅程が組みにくくなるのも事実です。
そこで、社会人の僕が先日青春18きっぷを利用した旅行をしてきましたので、一例として紹介します。
社会人の方が青春18きっぷで旅行する際のモデルコースになれば幸いです。
西へ
今回の旅行は「1泊2日で丸岡城を見て帰る」という行程です。
自宅の最寄り駅から始発に乗り、横浜駅に出たところで今回の旅はスタートです。
東海道線に乗ってひたすら西を目指します。
東海道線は追加でグリーン料金を払えば、青春18きっぷであの2階建てグリーン車に乗ることができます。
ですがやはり同じことを考える人は多いようで、僕が横浜から乗ったときには1階席の通路側が何席か空いている程度でした。
大船あたりで窓側の席を確保できたので、根府川では相模湾から上る朝日を拝むことができました。
グリーン車でゆったりできるのは沼津までで、ここからは長い長い静岡のロングシート区間が始まります。
いったん静岡で途中下車し、朝ごはんを食べることにしました。
どうやら静岡駅の名物らしい、チーズうどんをいただきました。
普通のかけうどんにチーズが乗っているという、一見すると不安になるような組み合わせですが、和風だしとチーズが思いのほかマッチしていて美味しかったです。
ここからまたさらに西を目指します。
岡崎観光
東海道線を乗り継ぎ、豊橋までやってきました。
ここからはJRをいったん離れ、名鉄に乗り換えて東岡崎を目指します。
愛知県の三河地方を代表する城下町として、八丁味噌の名産地として、そして今では東海オンエアの活動拠点として有名な岡崎にやってきました。
岡崎はあの徳川家康の生まれ故郷です。
駅前や岡崎城など、街中のいたるところで徳川家康を目にすることができます。
岡崎城
東岡崎駅から歩いて15分ほどで岡崎城にたどり着けます。
乙川沿いに佇む姿がまた優美です。
岡崎城の天守です。
岡崎城の周辺は公園として整備されているので、小さい子どもを連れたファミリーの姿もよく見かけます。
確かに散歩をするにはちょうどいい広さの城跡だと思います。
岡崎城は天守の上に登ることができます。
岡崎の街並みや乙川の流れるさまを眺められてオススメです。
タイミングが良いと乙川を渡る名鉄の電車が見られたりもします。
こちらも岡崎城の名物であるからくり時計です。
30分ごとに扉が開いて能を舞うそうです。
からくり時計が動いているときは人だかりができるほどです。
岡崎城内にある三河武士のやかた家康館では鎧や兜、鉄砲など戦で使用された様々な興味深い展示があります。
なんと、実際に刀や槍を持つことができる場所もあります。
(もちろん振り回すことはできないので安全です。)
そして岡崎といえば、大人気YouTuber東海オンエアの活動拠点としても名前が知られるようになりました。
街中にはメンバーのパネルや看板などをいたるところで見かけます。
岡崎城に隣接するこの広場も、東海オンエアの動画内でよく見かける場所です。
岡崎城の周りを散策していると他にも動画で見たことがあるような場所がいくつも見つかります。
カクキュー八丁味噌の郷
岡崎城から歩いて10分ほどで、カクキュー八丁味噌の郷に着きます。
ここでは八丁味噌を使った様々なグルメが楽しめます。
というわけで、僕は味噌煮込みうどんをいただくことにしました。
赤味噌の風味がしっかりと感じられて、安定の美味しさでした。
もう一つ、どうしても気になったのでこの八丁味噌ソフトクリームも買ってしまいました。
どんな味がするのか想像がつきませんでしたが、味としてはみたらしに近くてとても美味しかったです。
そして遠くの方に味噌の香りがして、少し不思議な感覚でした。
カクキュー八丁味噌の郷は愛知環状鉄道の中岡崎駅の目の前なので、これに乗って岡崎に戻り、青春18きっぷの旅を再開することにします。
彦根に寄り道
岡崎からひたすら東海道線に乗り続け、彦根に到着しました。
この日の最終的な目的地は福井なので、少しだけルートを外れて寄り道した形です。
彦根の駅を降りるとすぐに、井伊直政が出迎えてくれます。
彦根駅から彦根城までは歩くと15分ほどです。
彦根城
彦根城は現存12天守のうちの一つで、さらに国宝5城のうちの一つにも数えられる格式の高い城です。
小高い丘の上に建っているため、天守まではそれなりに坂道を登っていくことになります。
このようにひたすら石段を登っていきます。
それでも随所に迫力ある石垣や門・櫓などが見られるため、飽きることなく登れます。
頂上まで登りきると、いよいよ天守がお目見えです。
さすが国宝といった堂々とした佇まいです。
天守のあるあたりから地上を見ると、結構な高さを登ってきたのが実感できます。
もちろん天守にも登れます。
天守からは日本一大きい湖である琵琶湖を一望でき、まさに圧巻です。
反対側を向けば今度は彦根の市街地を一望できます。
ちなみに、天守内の階段ははしごかと思うくらい角度が急ですので、足腰が弱い方はお気をつけください。
玄宮園
彦根城から下ってきて、城に隣接した玄宮園という日本庭園にも行きました。
ここの庭園越しに見る彦根城もまた、美しさがより際立って素敵です。
庭園自体ももちろん意匠が凝っていて、歩いていてとても癒やされます。
また、彦根城を出てすぐのところには、夢京橋キャッスルロードという江戸時代の街並みを再現した商店街があります。
ここでは飲食やショッピングなどが楽しめるうえ、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような気分に浸れます。
今回は時間がなくて少し散歩しただけでしたが、今度訪れたときはゆっくり散策したいと思える場所でした。
福井到着
彦根からは東海道線と北陸本線を乗り継ぎ、ようやくこの日の宿がある福井に到着しました。
ライトアップされた福井城もとい福井県庁のお堀もなかなかいい感じです。
地元の居酒屋に入り、福井の名産品であるへしこをいただきました。
へしことは、サバを塩漬けにし、その後さらにぬか漬けにしたものです。
この加工方法から想像できる通り非常に塩辛いですが、お酒のつまみには最高です。
この日はこれで宿に戻り、2日目に備えます。
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